
Platycerium
Platycerium grande
グランデ
- 学名
- Platycerium grande
- 中国語
- 巨獸鹿角蕨
- 日本語
- グランデ
- English
- giant staghorn fern
グランデはフィリピン・ミンダナオ島の雨林原産の大型原種です。高く立ち上がり左右対称に深く裂ける貯水葉と、2m に達する垂れ下がった胞子葉が特徴。胞子葉 1 枚に胞子嚢群が二か所付く点がスパーバムとの確実な見分け方です。子株を出さず、胞子培養でのみ殖えます。
育て方の要点
原生環境
現在の主要資料ではフィリピン・ミンダナオ島の固有種とされ、サンボアンガ、ラナオ、ダバオ周辺に分布し、近年は中部ミンダナオでも記録されています。古い文献では東南アジア大陸部を含めることがありますが、初期の分類混乱によるものです。雨林の樹幹に着生し、一年中温暖湿潤で涼しい季節がありません。この点がスパーバムとの管理の違いを決めます。
光線
明るい散光を 1 日 4〜8 時間。スパーバムより暑さには強いものの、真昼の直射は同じように焼けます。貯水葉はこの種の顔で、一度焼けた跡は何年も残ります。
水分と湿度
水苔が乾いてからたっぷり。夏は 3〜6 日に一度、冬は大きく間隔を空けます。湿度 60〜80% とサーキュレーターが基本。巣の中心に落ち葉と水が溜まるため、風がないと中心から腐ります。
用土と板付け
温度と冬越し
適温 18〜32℃。日本では通年室内管理が基本で、冬は 12℃以上を保ち、窓際の冷気を避けます。多くの資料はスパーバムより寒さに弱いとしますが、逆の見解を示す国内記事もあるため、暖かめに管理するのが安全です。冬は水を控え、光は減らさず、暖房の乾燥は加湿器と風で補います。
よくあるトラブル
- 貯水葉が紙のように薄く破れやすい:この種の特徴で、水不足ではありません。
- 成長点の黒い腐敗:溜まった水と風の停滞。
- 何年も胞子葉が出ない:貯水葉が十分に育つまでは正常。
- グランデ表記なのに胞子嚢群が一か所:それはスパーバムです。
コレクションの見どころ
グランデとスパーバムの見分け方:グランデは胞子葉 1 枚に胞子嚢群が二か所、二番目の分岐の両側に付き、葉は四つに分かれて垂れ下がります。スパーバムは一か所で最初の分岐の付け根、葉は二つに分かれます。貯水葉は、グランデが星状毛が厚く、先端が深く左右対称に裂け、質感が薄め。スパーバムは成長とともに毛が薄れ、切れ込みが浅く、厚みがあります。幼株では判別できないので、胞子葉を待ってください。
由来:野生では絶滅危惧(CR)とされ、フィリピン国内で保護対象です。確認できた範囲では Platycerium 属は CITES 附属書に掲載されていませんが、山採り株の輸出は現地法規で制限されています。胞子培養株を選んでください。
よくある質問
グランデとスパーバムの見分け方は?
胞子葉で判断します。グランデは胞子嚢群が二か所で二番目の分岐の両側に付き、葉は四つに分かれて垂れます。スパーバムは一か所で最初の分岐の付け根、葉は二つに分かれます。貯水葉はグランデが毛が厚く深く対称に裂け、スパーバムは毛が薄れ切れ込みが浅めです。幼株では判別できません。
グランデは CITES の規制対象ですか?
確認できた範囲では、Platycerium 属は CITES 附属書に掲載されておらず、国際輸送に必要なのは CITES 許可ではなく植物検疫証明書です。ただしグランデは野生で絶滅危惧(CR)とされ、フィリピン国内法で保護され、山採り株の輸出は制限されています。胞子培養株を選べば問題ありません。
グランデは子株を出しますか?
出しません。単頭で育つ種なので株分けはできず、流通株はすべて胞子培養か組織培養(TC)由来です。自然下では発芽率が低く、安定して育て上げること自体が技術です。購入時は繁殖方法と親株の表現を確認してください。
グランデ、ワンダエ、ホルタミーの見分け方は?
幼株はどれも似ています。ワンダエは貯水葉の成長点の周りに細かい鋸歯状の小裂片があり、グランデとホルタミーにはありません。ホルタミーは胞子葉が短く厚く立ち気味、グランデは長く垂れ下がり胞子嚢群が二か所です。あくまで目安で、若い株は誤認しやすい点に注意してください。
グランデは育てやすいですか?
暖かい環境ではスパーバムより育てやすい種です。一年中温暖湿潤な原産地の性質から、18〜32℃で休みなく成長し、夏の暑さで停滞しません。弱点は 12℃を下回る寒さと、巣の中心に溜まる水。大型原種を初めて迎えるなら候補に入る一株です。