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LDS²
板付けしたスペルブム(巨大)の参考画像:先端が広く裂けた高い緑の貯水葉、下に垂れる長く分岐した胞子葉、石壁の板に取り付けられている
參考圖:Hardyplants · Wikimedia Commons · CC0 · 非 LDS 母株

Platycerium

Platycerium superbum
スパーバム

学名
Platycerium superbum
中国語
巨大鹿角蕨
日本語
スパーバム
English
moosehorn fern

スパーバム(Platycerium superbum)は、幅 1m に達する王冠状の貯水葉で大きな巣を作り、長く垂れる胞子葉には最初の分岐部に胞子嚢群が一か所だけ付きます。これがグランデとの確実な見分け方です。オーストラリア東部産の大型種で、子株を出さず胞子培養のみ。

育て方の要点

見分け方

  • 大きく王冠状に裂ける貯水葉:幅 1m に達し、先端が王冠状に裂けて落ち葉をためる大きな巣になります。成長とともに星状毛が薄れ、切れ込みは浅めです。
  • 長く垂れる胞子葉:大きく二つに分かれます。
  • 胞子嚢群は一か所:胞子葉 1 枚につき一か所、最初の分岐の付け根に付きます。
  • 子株を出さない:一枚の板に一株、すべて胞子培養株です。
  • グランデとの違い:幼株はほぼ同じで、胞子葉を待つしかありません。グランデは二番目の分岐の両側に二か所付き、葉は四つに分かれます。貯水葉は毛が厚く、切れ込みが深い傾向です。流通では混同が多いので、購入前に胞子葉を確認してください。

原生環境

オーストラリアのクイーンズランド州からニューサウスウェールズ州北部の雨林に着生する大型原種です。ニューギニアやマレーシアにも分布するとする資料がありますが、定説ではありません。原生地は涼しく霧が多く、昼夜の温度差が大きい環境で、日本の気候とは比較的相性が良い種です。

光線

明るい散光。真夏の直射は他の原種より強めに遮光し、貯水葉の縁が焼けたら光が強すぎるサインです。冬は光を多めに。

水分と湿度

貯水葉が大きな巣を作り、落ち葉と水を溜めます。水苔が乾いてからたっぷり与え、夏は 4〜7 日、冬は 2〜3 週間に一度が目安。湿度 60〜80% とサーキュレーターの併用が基本で、巣の中心に水を溜めないでください。

用土と板付け

成株の貯水葉は幅 1m に達するため、最初から厚く重い板と丈夫な金具を選びます。水苔にバークを混ぜて通気を確保。子株を出さないので一板一株、一度落ち着いた株は板替えしません。

温度と冬越し

適温 15〜27℃。冬は 10℃以上を保てば安心で、成株は一時的に 5℃程度まで耐えますが、苗は室内へ。日本の夏は蒸れに注意し、風を動かして 30℃を超える日の停滞を防ぎます。

よくあるトラブル

  • 夏に全く動かない:暑さによる休眠。水を控えて秋を待つ。
  • 貯水葉の縁が茶色:光が強すぎるか乾燥。
  • 何年も胞子葉が出ない:貯水葉が十分に育つまでは正常。
  • スパーバムとして買ったらグランデだった:次項を参照。

コレクションの見どころ

親株の表現:貯水葉先端の王冠状の裂片の対称性、巣の張り、垂れ下がる胞子葉の弧で判断します。

繁殖方法:子株を出さないとされ、すべて胞子培養株です。自家胞子培養では同じ親からでも貯水葉の冠の形に個体差が出るため、板付けした株の表現をよく見て選ぶことがこの種の楽しみです。

よくある質問

スパーバムとグランデの見分け方は?

胞子葉で判断します。スパーバムは胞子嚢群が一か所で最初の分岐の付け根に付き、葉は二つに分かれます。グランデは二か所で二番目の分岐の両側に付き、四つに分かれます。貯水葉はスパーバムが毛が薄れ切れ込みが浅く、グランデは毛が厚く切れ込みが深めです。幼株では判別できません。

スパーバムは子株を出しますか?

一般に出さないとされています。単頭で育つ種なので株分けはできず、流通株は胞子培養か組織培養(TC)由来です。胞子培養株は貯水葉の冠の形に個体差が出るため、繁殖方法と親株の表現を確認して選んでください。

スパーバムが夏に成長を止めるのはなぜ?

涼しく霧の多いオーストラリアの雨林原産のため、30℃を超える環境では休眠に入ります。病気ではありません。遮光と送風で蒸れを避け、水を控えて秋を待ってください。日本の夏でも風通しが悪いと同じ状態になります。

スパーバムの胞子葉はいつ出ますか?

貯水葉が十分な大きさに育ってからです。小苗から 2〜3 年かかるのが普通で、涼しい環境ではより早く出ます。胞子葉が出ないことは失敗ではなく、新しい貯水葉が前より大きく整った冠になっていれば順調です。

スパーバムの冬越しの最低温度は?

10℃以上が安心ラインです。成株は一時的に 5℃程度まで耐えますが、低温と過湿が重なると貯水葉が傷みます。冷たい風を避け、冬は水を控えてください。苗や板付け直後の株は室内へ。一般にグランデより耐寒性があり、ビフルカツムよりは弱いとされる種です。

英語の moosehorn fern と staghorn fern は同じですか?

staghorn fern はビカクシダ属全体を指す英語の総称で、moosehorn fern は主にスパーバムに付けられる流通名です。原産地オーストラリアでは staghorn fern がスパーバムを指し、ビフルカツムは elkhorn fern と呼ばれます。giant staghorn fern はスパーバムにもグランデにも使われます。英名は重なりが多いので、購入時は学名 Platycerium superbum で確認してください。

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